過ぎてしまえばあっという間の18日間でした。
去年から「来年の夏はスペインに行こう!」と決めていて、偶然知ったマイヨーロッパさんの「オーダーメイドツアー」に心ひかれてご相談すると、とても親切に教えて下さりお願いすることにしました。
初めてのヨーロッパ、初めての海外ひとり旅の私・・・・
でもわがままに、「スペイン語を学びたい」「美術館をゆっくりみたい」「陸路で国境を越えたい」「リスボンの泥棒市に行きたい」等々・・・・言いたい放題。しかも「リーズナブルに」という注文を叶えるべく、プランを何度も作り替えて下さいました。途中で追加した「長瀬君のCMのロケ地、ロンダのパラドールに泊まりたい!」という願いまで叶えて下さり、とっても満足のいく旅が出来ました。
1日目はマドリッドの空港に遅く着く私に、日本人タクシー運転手の方を手配して頂きました。緊張して空港に着いたら、待っていた下さった日本人の運転手さんを見て、とってもホッとしました。
2日目はマドリッドの美術館巡り。プラド美術館はあまりの絵の多さに”絵酔い”してしまいました。
そして意外に感動したのが、ソフィア王妃芸術センターの「ゲルニカ」でした。他の絵を見て、戻ってゲルニカを見て、また他の絵を見て、戻って来て・・・・そのたびに絵の前で泣いてしまいました。
3日目~9日目は、マイヨーロッパさんで探して下さったスペイン語を学びながらスペインの家庭生活を味わえるお家でホームステイしました。スペイン人のご主人にレッスンを受け、日本人の奥様に観光に連れて行っていただきました。
たった1週間では、とてもスペイン語はマスター出来ませんでしたが、ネイティブの方に習うとこれからも学んで行こうという気持ちが強くなりました。レッスンの合間にスペインのこと、マナー、習慣、地元の方ならではの情報までも教えて頂き、とっても貴重な体験でした。
10日目夜、いよいよ今回の目玉パート1、寝台夜行列車の旅です。グランクラス(個室、トイレシャワー付き、夕食と朝食も付いてます)で国境を越えてポルトガルのリスボンへ。
この列車、まさか、あんなに豪華だとは思いませんでした。個室はもちろん広くはないですが、アメニティは今回泊まったどのホテルよりも充実しており、あらゆる設備がギュッとコンパクトに詰まっていてとても快適でした。食堂車での食事も、飲み物、前菜、メイン、デザートと本格的で量もたっぷりありました。
そして一番素敵だったのが、広野を走ってる窓から流れ星を2つも見ることができたことでした!感動でした。ずーっと部屋の窓にかじりついて外を見ていました。
11日目は、リスボンで「泥棒市」に行きました。火曜日と土曜日にしかやっていないこの市に行きたいと言ったために、旅行日程の調整が大変だったと思います。今回の旅行中、いわゆる「市」を3つくらい見ましたが、リスボンの泥棒市が一番おもしろかったです。「これ何に使うの?」というような物がゴロゴロしてて・・・・
欲しい物がいっぱいありましたが、まだまだ旅は続くので我慢、我慢。私が買ったのは三つ又になったパチンコの木(ゴムはついてない)です。たったの1ユーロで売っていたのに、値切って半額で買いました(あぁ、大阪のおばちゃんだわー)。それは前から欲しかったものなので、とても嬉しかったです。そしてポルトガルの雄鶏(ガロ)のレンガマグネット、これは定価で買いました。
「路面電車に乗りたい!ポルトガル街歩きの旅」の大分市の永井さんの旅行記を読んで、リスボンでは是非私も路面電車に乗ろうと決めていました。張り切ってケーブルカー、バス、メトロ、路面電車が乗り放題の1日券を買おうと思っていました。ただ、その買い方がわからず、駅の券売機の前で30分くらいあれこれ悩みました。他の旅行者の方が買っている様子を横目で見て、やっとひとりで買えた時、すごく自分を誇らしく思いました。
リスボンのメトロは旅行者にもわかりやすいように色分けされていて、次の停車駅の名前が車両ごとに電光掲示板で表示されてとっても便利です。
一日券を使って、バス乗り場でどこ行きのバスかわからないけれど、とにかく来たバス乗って適当なところで降り、メトロを乗り継いで街中のホテルまで帰ってくる、というゲーム?をしてスリルを味わいました。ハラハラドキドキ、言葉が通じないのでちょっと不安な時もありましたが、身振り手振り指差しでけっこう通じるもんだなあと思いました。
リスボンはなんだかとても懐かしい感じがする街で、機会があったらもう一度行きたいと思います。路面電車を降りたら、偶然、リスボン在住の知人がブログで紹介していた、日本人画家の方が絵を描いておられました。その方と面識はなかったのですが、話しかけると気さくにお話しして下さり、感動しました。こんな出会いがあるから、旅って面白いです。
13日目、いよいよバスで国境を越えます。バダホスでバスを乗り継いでセビーリャへ。パスポート提示もなしにすんなり国境を越えてしまったので、ちょっとあっけない感じ・・・。ユーロ圏ってそうなんですね。
バスターミナルでバスに乗る時はドキドキします。ちゃんと荷物をトランクに入れられるかな、席はどこかな、などなど・・・・ちょっと不安です。バタホス~セビーリャのバスでは、後ろの席のおばさんと日よけの窓カーテンを巡ってちょっとした攻防戦がありました。日差しが強かったのでカーテンを閉めようとするのです。そんなことしたら外の景色が見えないじゃない!・・・なので、言葉がわからない強みでカーテンを譲らないように頑張りました。
13~14日目。セビーリャの狭くてくねくねした路地の中にあるホテルに泊まりました。注意されていたにも関わらず、初日の夜、地図を持って行くのを忘れてホテルを出てしまいました。散々迷って迷って、泣きそうになりました。ホテルのカードは持っていたので、地元の人たち何人かにホテルの場所を尋ねてみました。みんな自信たっぷりに「そのホテルはこっちだ」と身振り手振りで教えてくれるのですが、いっこうにホテルにはたどり着けませんでした。
セビーリャも2日目になってようやく、ヒラルダの塔とホテルの位置関係がわかって、自由に歩けるようになりました。セビーリャのカテドラルとアルカサルは、さすが世界遺産だけあって、アラブとヨーロッパの長い歴史を感じました。旅行中はちょうど真夏で、サハラからの暑い風が吹いていて、気温40度も体験しましたが、空気が乾燥しているので日本のようなジメジメがなく、暑いけれど我慢できるくらいでした。
15日目。今回の目玉パート2のロンダのパラドールです。昔の建物をホテルにしたものですが、すぐ横にマクドナルドがあったのには笑ってしまいました。長瀬君がここで撮影したのかー、とプールに行って写真をパチパチ。みなさん、のんびり水着でくつろいでいるので、洋服姿の私はちょっと恥ずかしかったです。水着を持ってくれば私も優雅にセレブの仲間入りができたのに・・・・ちょっと残念な気持ちになりました。
部屋は本当に豪華でした。テラスもあって我が家より広い部屋・・・・。そして夜は、パラドールでの夕食のためだけに持って来たワンピースを来てディナーをいただきました。言葉がわからなくてメニューの中身がわからないままに適当に選んだのですが、どれも美味しくて当たりでした。値段も適度でとてもリッチな気分になれました。
16日目はスペインの特急列車ALTARIAで、ロンダからマドリッドへ。1等を予約してもらっていたので、軽食や飲み物、映画などのサービスがあり、よい気分を味わいました。
そして今日は、いよいよスペインラストナイト。大きなテレビのあるバルで、地元の人がサッカーの試合を見てるのを、私も一緒に見ました。本当はスタジアムで見たかったけれど、雰囲気だけでも味わうことができました。そこの人たちがごひいきのチームがゴールしたらしく、「ゴーーーール!」と叫んでニコニコしていました。どこのチームかわからなかったけれど、私もなんだか嬉しかったです。
スペインでは、どこの街でも昼も夜もバル巡りをしました。ビール1杯と赤ワイン1杯それにタパスを2~3品頼んでも、日本円にして1,000円もかかりません。2~3軒もはしごすると、だんだんと、どんなバルが美味しくて安いのか、わかるようになってきました。
今回、言葉もわからないおばさんの私が、ひとりでヨーロッパ旅行をするなんて、自分でもとっても心配でした。でも、マイヨーロッパさんの細やかな説明と注意事項付きのパンフレット(ご旅行全般のご案内)のおかげで、無事に楽しく旅行できました。ありがとうございました。