~旅行計画~
ここ何年か、母親と夏休みの長期休暇を利用して、旅行に出掛けています。
「今年の夏もどこかに行きたいな・・・」と思い、以前から何度か候補に挙がっていたイギリスに決めました。
イギリスに決めた動機はいくつかありますが・・・
① 個人旅行で旅をするには、動きやすい国かな?
② イギリスのテレビドラマ「ダウントンアビー」の国に行ってみたい←ドラマにハマっていました
③ 「ミリタリータゥー」に行ってバグパイプを聴きたい!(結局③は断念、ロンドンのみになりました)
こんな動機で決めました。
~希望~
① ロンドン5日間
② 飛行機は乗り継ぎで現地まで(往復とも)
③ ホテルは最低限の施設でOK
④ コッズウォル地方を巡る日帰りツアーのOP参加
⑤ バッキンガム宮殿見学
⑥ 衛兵交代式見物
⑦ バレエ鑑賞
さて、どこに申込みをしようか・・・?
会社を決めるにあたっては、「個人の会社で、細かく要望を聞いてくれるところ」という、
自分なりのこだわりがありました。そこでインターネットからマイヨーロッパさんに辿り着きました。
「イギリスに決めた」といっても漠然とした思いのまま・・・
「飛行機の席がなくならないうちにとにかく予約をしなくては・・・」と言う気持ちが優先で、
曖昧な計画の状態でお願いしました。
そんな状態の中から見積りを作成して頂き、何とか予算内に収まり、5泊7日でイギリス行きを決行しました。
■ 出発前日
自宅から午前便の飛行機に乗るのはちょっと時間的にキツイので、この日は成田で前泊をしました。
風邪気味で体調は今ひとつ・・・。
■ 1日目
いよいよ出発! 少し早目に成田空港に行って、チェックイン。
飛行機は、心身のリフレッシュを兼ねて、直行便ではなく、あえて乗り継ぎを希望しました。
往路は、成田→ウィーン、そしてウィーン→ロンドン。
とりあえずウィーンまで+αの料金を支払って、非常口付近の席をリクエスト。(2人でかなりの出費です)
しかし、いつもエコノミークラスの私達にとって、ここは初めて座る座席。
足元が広いのと、膝掛けの毛布生地が厚いのは良いのだけど、
色々と使い勝手が違うので、身の回りのことを思うようにできません。
また、ギャレーとトイレに近く、行列+ほぼいつも人がウロウロ・・・
そのうえ、とても寒い機内で、風邪の症状も悪化。
高い料金を払って座ってみたものの、慣れていないこともあり、あまり居心地の良い所とはいえず・・・
「1度座れば十分」という結論となりました。
そうこうするうちにウィーンに到着。大成さんの情報をもとに移動。乗り換えはスムーズ。いざ、ロンドンへ。
そして、ロンドンに到着。
この日からお世話になるホテルは、Royal National Hotel。
建物がロの字からなっている、赤レンガ作りのとても大きな3つ星ホテル。
全体的にちょっと質素な感じですが、清掃の行き届いたお部屋。ホテル周辺の利便性も良いので満足。
この日はホテルに到着早々、体調不良と疲れから朝までぐっすり眠り込んでしまいました。
■ 2日目
朝食はホテルで。コンチネンタルと理解はしていましたが、やはりその他の食材が食べたくなり・・・
5£を支払って食べました。ウィンナー、ベーコン、目玉焼き・・・食べ放題。
ベーコンの塩味はきつめだけれどクセになる味、トーストは薄いけれど、ほどよい焼き上がり。
とても美味しく、朝からモリモリ食べてしまいました。ただウィンナーは柔らか過ぎで今ひとつ。
これはちょっとダメでしたが、結局、毎朝5£を支払い、「その他の食材」を食べていました。
今日の予定は、カムデンロックマーケット散策→リージェンツ運河巡り→ケンジントン宮殿見学。
カムデンロックマーケットは、大賑わい。
古着屋さんや、雑貨屋さん、たくさんの食べ物のストールが所狭しと並んでいて凄い人だかり。
ここで母がお土産を買いました。フェルトでできた可愛い子供靴と、ロンドンの風景写真。
この風景写真は売っているご本人が撮影されたもので、絵画風にアレンジしてありとっても素敵。
「写真を買う」というより、「絵を買う」みたいな感じのものでした。
お昼過ぎ、カムデンロックマーケットから運河巡りの船に乗り込み、終点のリトルベニスまで行きました。
利用する人も多く、途中にロンドンZOOに停まるせいか、小さな子供を連れた家族も何組か乗っていました。
住宅街の静かな環境の中をゆっくり進む運河巡りは、ほっとできるスポットでした。
リトルベニスからは、チューブでケンジントン宮殿へ。事前に大成さんから頂いた情報をもとに移動を開始。
しかしチューブの乗り場がなかなか分からず、随分とウロウロ。
地元の人が迷っている私達に声をかけて下さり、ようやく乗り場に到着。
ところが、初めてのチューブ乗車も乗り換えが必要で、またまたウロウロ。駅の構内を上ったり、下ったり・・・
母親には、体力的に相当な負担となりましたが、やっとの思いでケンジントン宮殿に到着しました。
ダイアナ妃が亡くなられた時に花束で埋め尽くされた道を歩いて、宮殿の中へ。
ケンジントン宮殿では、ドレスの展示や調度品の展示を見るのも素敵でしたが、
公園のような庭に咲く花々や、芝生でリスが戯れる姿などをのんびり見て過ごすのも悪くないな、
という癒しの場所でした。
■ 3日目
今日の予定は、バッキンガム宮殿での衛兵交代式見学→バッキンガム宮殿見学→テムズ川周辺散策。
交代式を良い場所で見学できるように、早目にホテルを出発。
チューブで移動の方が早いし、自分でも路線図を見ながら理解して移動できる手段なのですが、
昨日の乗り換えトラブルを経験し、母はチューブを嫌がり、「移動はバスで」ということになりました。
あの出来事以来、ほぼ毎日、バスを利用しての移動となりました。
バスを降り、アドミラルティ・アーチをくぐって、ゆっくりとマルを歩いて宮殿の前へ。
交代式が始まる1時間半前には到着しましたが、門の前には既に大勢の人達が群がっていました。
背が小さい私達(外国人ばかりなので)は、「今から門の前に行っても見えないだろう・・・」と思い、
ガイドブックでおススメの「その他のビュースポット」で見ることにしました。
ここは、衛兵さんの行進が目の前を通り過ぎるところです。
音楽を奏でながらやって来る衛兵さんは、意外にも小柄でした。
あの赤と黒の服装で行進する姿は格好良く、子供の頃見ていたKit Katのコマーシャルを思い出しました。
しかし、このイベントに集まる人の多さ、その為に会場整理の柵を設置し、大勢の警察官での交通整理。
これが毎日、あるいは1日おきに行われているなんて、「王室も貴重な観光資源だ」というのを実感しました。
午後からはバッキンガム宮殿を見学。
日本で事前にチケットを取得しておいたので、入場はスムーズでした。内部は、イヤホンガイドを借りて見学。
色々なお部屋を見学しましたが、晩餐会について紹介しているコーナーが、一番興味深かったです。
晩餐会を催すにあたって、準備→会場セッティングなどをする裏方さんのお仕事紹介や、
実際の晩餐会のテーブルセッティングなど、「大変さと華やかさ」を実感できる内容になっていました。
「宮殿の一部のみの公開」となっていますが、じっくり見ようとしたら3時間は必要かと思いました。
今日は朝から立ちっぱなしなので、体力的にかなり疲れていますが、時刻はまだ16時。
まだまだ明るいので、今日の最後の観光として、テムズ川散策に向かいました。
母の希望であったテムズ川クルーズと、「高い所からロンドンの街を見たい」という私の希望で、
ロンドンアイにも乗車しました。
大成さんの情報で「チケットは2施設セットだと割安」とあったので、それを購入しました。
でも、風景を見るのが目的だったにも関わらず、乗車時刻の頃には雨が本格的に降り出してしまい、
良い景色は眺められませんでした。
もう少し乗車時刻を遅らせて、ライトアップされた夜のロンドンの景色を味わった方が良かったかも・・・
■ 4日目
今日は、日帰りOPツアーでの「コッズウォルズ地方散策」です。朝の8時にヴィクトリア駅集合。
前の日が遅かったので、この時間までに集合場所に行くのはちょっとキツイです。
バスはほぼ満車の状態で、日本人ガイドさんの案内で村を巡りました。
ガイドさんのお話はガイドブック以外の情報が得られるのでとても興味深く、
車窓の景色が都市→村へと景色が変わっていくのを眺めながら、色々なことが想像できました。
コッズウォル地方はロンドン市内よりも天気が良く、終日、日差しが射し、花の色と空の色が鮮やかで、
「この景色を見ながら、川辺でお昼を食べるのも悪くないな」と思えるような一日でした。
このツアーは、4つの村を巡って行く内容のものでしたが、長閑な村の景色ばかりだったので、
「もうちょっとメリハリのある景色が良いなぁ~」というのが、正直な感想でした。
ストーンヘンジの方が、「石の遺跡あり、美しい村あり・・・でメリハリがあったかな?」と、ちょっと後悔。
ツアーの解散場所は、ピカデリーサーカス。
今夜はここで夕食を済ませることに。ガイドさんに美味しい日本食のお店を紹介して頂きました。
フォートナムメイソンの近くにある「YOSHINO」というお店で、大通りからちょっと入った路地にありました。
お寿司屋さんでしたが、餃子や茄子の味噌田楽もありました。
メインのお寿司は握りではなく、外国人受けしそうな内容のもので、お店の人にお話を伺っていると、
「海外の人に、は握りよりもアレンジしたお寿司の方が人気」とのこと。
とりあえず、日本的なお寿司が食べたかったので、チラシ海鮮寿司を注文。
日本で食べるチラシ寿司とは違いますが、ガイドさんおススメだけあって、ハズレのないお料理が頂けました。
■ 5日目
今日は、夜19:00から、お楽しみのバレエ鑑賞の日です。
明るい時間はV&Aミュージアムに行き、その後ショッピングの予定です。まずはV&Aミュージアム。
ここには、バスよりチューブの方が行き易いとの説明で、チューブを利用して向かいました。
お天気は今にも雨が降り出しそうですが、チューブの通路で演奏している人がいて気分は盛り上がります。
このミュージアムに行くお目当ては、ファッションコレクションの展示です。
17世紀から現在に至るまでのファッションの遍歴が展示してあり、時代によって変化してきた様子が興味深く、
その他の装飾品もキラキラに輝いていて、展示だけでなく絵画教室も開かれていたり、
ショップも充実していてなかなか面白い施設でした。そして、ここのもうひとつの魅力はカフェ&レストラン。
ウィリアム・モリスがデザインした部屋で飲食できるようになっているのですが、
室内の装飾の素晴らしさ、色合いの良さ、それはそれは素敵な空間でした。
それに加えて食事のメニューも心惹かれる内容。お腹いっぱいだったのでデザートとお茶だけにしましたが、
チョイスしたアプリコットのケーキもほどよい甘さの美味しいものでした。
お天気が今ひとつだったため、建物の内部を重点的に見学していたのですが、
天気が回復してきたので、中庭に出て建物の外観を見てみると、
立体的な装飾が隅々まで施してある建物の重厚な姿は素晴らしく、ため息がでるほどでした。
そんなミュージアムで大半の時間を過ごしてしまい、ショッピングは二の次に・・・
コヴェント・ガーデンへ行くのは諦めました。今日はバグパイプの演奏はやっていたのかな・・・?
バレエを観るために、ナショナルギャラリー近くの「イングリッシュ・ナショナル・オペラ」まで移動。
トラファルガー広場のすぐ近くにある、小さいながらとても立派な建物。
こじんまりした建物だけれど、客席は3階まであり、内部の装飾も素敵な本格的な劇場です。
客席はほぼ満席。本日の催し物は「白鳥の湖」で、チケットは事前に日本で購入済み。
生演奏で、ロシア人ダンサーが躍ります。
このダンサーはロシアでも有名だったようで、終演後のスタンディングオベーションがもの凄かったです。
私は「バレエよりミュージカル」という方なので、バレエの素晴らしは良く分かりませんが、
バレエ好きの母親曰く、「とても良かった」とのこと。良い思い出になったようです。
バレエの余韻に浸りながら、夕食場所を検討。
イングリッシュ・ナショナル・オペラを出て、ナショナルギャラリー方面に歩いていく通り沿いに、
「スパゲッティハウス」というイタリア料理店がありました。
ガイドブックで「イギリスのバスタはアルデンテではない」というのを読んでいて、非常に興味があったので、
ここのお店で夕食にしました。ピザとカルボナーラを注文。
柔らかいパスタを想像していたのですが、いえいえそんな事はありません。
とても良い茹で上がりで、思わず「美味しい~!」 ピザも薄焼き生地で、パリッという食感・・・
当たり!の夕食となりました。隣の方が食べていたのは、きれいな赤いトマトが沢山載ったお料理で、
見ているだけでもつい「美味しそう」と言ってしまいそうなものでした。
お料理は美味しかったけれど、パスタが11£に、ピザは10.5£・・・
成田での両替時、1£=約200円だったので・・・イギリスの物価のなんて高いこと!
■ 6日目
いよいよ今日で、ロンドンともお別れ。
荷造りを済ませて、午後のお迎えまでに、ホテル近くの大英博物館まで観光です。
ホテルから大英博物館までは徒歩5分。朝の街を歩きます。
それほど観光客が多いエリアではないこともあり、静かな道をゆっくりと、周りの景色を見ながら歩けます。
毎日毎日、人と車が多い中を観光していたので、同じ歩くにしても気分は全く異なります。
建物のレンガ色、花の眩しい赤・・・ この旅行の中で一番気持ちの良い時間だったかもしれません。
大英博物館を見学する時間は限られてしまうため、主な展示物だけを見学。
日本人に人気のミイラの展示をメインに見学しました。
何体もあるミイラの保存状態に、「凄い」とビックリすると同時に、大昔の人達のレベルの高さに驚きです。
写真に収めたい気持ちもしましたが、「やはりミイラは・・・」という気持ちから、記憶に留めて博物館を後に。
あとはお迎えの車に乗るだけ・・・と思っていたら、最後にホテルで思わぬ仕打ち?を受けました。
ホテルのクロークに荷物を預けていたのですが、引き取りに行ったら、「この中から自分で探して!」とのこと。
たくさんの荷物の中から、どこに置かれたかも分からない荷物を探すことになるとは!
こちらは0.5£を支払っているのに・・・ ガイドブックに「お客様は神様ではない国」との記述はあったけれど、
これがイギリス流?それとも3つ星ホテル流? かなりビックリな体験でした。
空港までの道中、運転手さんは随分な時間車を走らせていた感じが・・・ でも、これは良い観光タイム。
マダム・タッソー蝋人形館の凄い行列ぶりや、住宅街の静かな佇まいなど、
車窓の風景で最後のロンドンを楽しむことが出来ました。
復路は、ロンドン→ミュンヘン、そしてミュンヘン→羽田。まずはドイツのミュンヘンで乗り換え。
ルフトハンザ航空と聞いていたので、多少ガッカリだったのですが、なんと全日空の最新鋭機でした!。
エコノミークラスでも足元ゆったり、機内設備も充実! 往路に比べたら、実に快適なフライトとなりました。
10時間後、無事に羽田空港に到着。暑い日本。「帰って来た!」と実感しました。
今回初めてのイギリスでしたが、とにかく「賑やか」という印象が残っています。
たまに出かける東京の喧騒のような・・・。
どこに行っても大勢の人と車で、気分的にゆっくり出来た感はなく、疲れた感が多かった気がします。
また、スケジュール的にも「ちょっと観光ずくめだったかな?」という部分もあり、母の体力を考えれば、
「あまり欲張らずに観光した方が良かったかな?」という気持ちも強く残っています。
私でも相当疲れたので、母はなおさらだったと思います。
「言葉の通じない知らない土地を歩く」という部分で、余計に「疲れた」と感じているのもあるかもしれません。
ツアーに入れば、おのずと目的地に案内してもらえて楽なのは確かです。
でも、「何時に集合、食事はこれです。」では、それはそれで疲れてしまう・・・
大変だけれど、「知らない土地で道を尋ね、自分の足で目的地に行く」
そこはやはり、団体ツアーでは味わえない面白さがあり、色々な体験を出来るチャンス。
今回の旅では、現地の方の親切をたくさん頂きました。
混んでいる車内では座席を譲って下さり、道に迷えば声をかけて下さる・・・
降りる場所や行き方を、わざわざスマートフォンで調べてくれる・・・
日本は良いね!と話しかけてくれる・・・等々。 そういう体験が楽しいのです!
またロンドンを訪れる機会があったら、今度も個人旅行にするのはもちろんですが、
今回はあまりできなかったショッピングと、グルメ体験を含めて、観光名所ではない所を、
ゆっくり、じっくり観て回りたいと思います。
チューブは早くて便利だけれど、ダブルデッカーの方が楽しみが2倍に広がるような気がしたので、
「ダブルデッカー三昧も悪くないな」という感想です。
最後に、段取りの悪い問い合わせの段階から、こちらの要望を汲んで下さり、
予算内での各手配、細かい情報提供等々、大変お世話になり有難うございました。
出発前に頂いた旅のしおりは、その場その場での対応がし易いようにポイントを押さえてまとめてあったので、
現地で行動するのにとても助かりました。
久しぶりの海外旅行、お陰様で、涼しいロンドンを無事に過ごすことが出来ました。
疲れたながらも、「良いものをたくさん見てきたね」と母と話しております。
ヨーロッパには、まだまだ訪れたい国があります。頑張って資金を貯めて、出掛けてみたいと思っています。
何年後かな・・・? その時はまた、宜しくお願いいたします。色々とありがとうございました!
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